私のおばあちゃんはぬいぐるみが好きで、いつも一緒に作って遊んでいました。
私が何を作っても、おばあちゃんは「すごいねぇ、上手だねぇ」「可愛いねぇ」とにこにこしていました。
それが本当に嬉しくて、楽しくて、私はぬいぐるみを作るのがずっと大好きでした。
それでも、私は「ぬいぐるみ屋さんになりたい」と思ったことはありませんでした。
好きなことを仕事にする。
そんなことを夢見ることすらなかった、思いつきもしなかった私が、
ぬいぐるみ屋さんになることを決めた日のお話です。









おばあちゃんは、ぬいぐるみをお友だちに配りまわっていました。
お友だちから、「あれを作って欲しい」とリクエストをされることもありました。
おばあちゃんは嬉しそうに作りながら、「材料費だってバカにならないのにね~」と言っていたのを覚えています。
おばあちゃんは昔、いろいろな仕事をしていました。
「あの頃のあの仕事は本当に大変だった」とよく仕事の話をしてくれましたが、
自分のぬいぐるみが仕事になるとは思っていなかったようでした。
小さかった私は、こんな腕前のおばあちゃんが言うならそうなのかな~と
とくに疑問に思うこともなく、「どれだけ好きでもぬいぐるみは仕事にはならない」、そういうものだと思っていました。
その考え方のまま私は大人になり、会社員として働きました。
夜遅くまで会社に居て、家に帰ってからはすぐに寝る日々で
ぬいぐるみを作る時間はほとんどありませんでした。
ですが、娘のうにゃぴちゅを妊娠、出産したことで
私の生活も価値観も、大きく変わりました。
好きなことをたくさん見つけてほしい。
好きなことを突き詰めていけば、どんなことでも仕事になる。
好きなことで生きていける。
その姿を、自分が実践して見せたいと思うようになりました。
そして、ずっと大好きで作り続けてきたぬいぐるみを仕事にしよう、と決めました。
ぬいぐるみ屋さんを始めてからは、『ただ自分がぬいぐるみを好き』だけでなく
『どうやったらこのぬいぐるみを好きになってもらえるか?』を考えるようになりました。
この探求は、どこまでいっても終わらない、ずっと続けていく必要があるものだと思っています。
そして私は、この探求が楽しくてたまりません。
はじめてのお客さまのこと。
フィーバータイムと、閑古鳥。
お客さまの言葉に泣いたこと。
ぬいぐるみ屋さんを始めてから今までの出来事と、これからの夢も
また書いていきたいと思います(^^)/
この記事好き~。何度も見に来ちゃう~